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阿南駅-海部駅間廃線どうする?

最近、地域活性化について気になったことがあり徳島新聞に投稿しました。それはJR牟岐線の利用客の少なさです。午後三時過ぎですが阿南駅で降りた際も駅の利用者がほとんどいませんでした。

そこから感じたことを書いたら、紙面に載せていただけました(画像参照)。そして、折しもきょう、新聞各紙にはJR四国の経営の苦しさが掲載されていました。

なかでも県内では牟岐線の阿南駅-海部駅間が重要なポイント。この路線における、100円を稼ぐために必要な費用(営業係数)をみますと、2013-2017年の平均が635円なのに対し、2019年度の数字ではこれが1,185円に悪化していました。四国ワースト2の赤字がざっくり言って2倍になっているのです。

これは、人口減少や移動の自動車利用によって、

➊急激に鉄道離れがおきている、そして

➋この傾向はますます加速する、とみられます。

理由はコロナ自粛や、戦争による悪性インフレなどで、好転要因が見当たらないからです。

こうした県南部の公共交通情勢は、阿南駅前再開発計画の再考を迫っていると考えられます。庶民の足として全国に鉄道が敷かれた明治以降の国鉄政策。その近代化の時代は、完全に反転してしまい、いま地域社会は「鉄道無き時代の公共交通のありかた」を課題として突き付けられています。

もちろん、駅が担ってきた「ターミナル機能」は無くなりますので、地域社会は駅に代わる新たな集約拠点を見い出さなければなりません。

この新たな集約拠点について拙論を以下に投稿したいと思います。

駅ありきの発想。

その根底には地域銀行が土地を担保にした融資を行っている状況がある。阿南駅前の土地の価値を維持するためには、阿南駅前再開発が「既定の行事」なのだ。

こういった、JRありき、駅前ありきの発想で、50年先の先行投資を何千億円も行うのが正しいのか、どうか。

その思考と判断の是非が問われる。

では、何を大前提とすべきかだが、人口移動の主役が自動車になっている現状から、自動車発想が妥当である。

その自動車の集約拠点は阿南インターである。

しかも阿南インターの立地場所は、再開発に有利である。

では、駅前と阿南インターとの、メリット比較はどうか。

既存の駅前ありきの発想が「無理筋」にみえてくる。

■理事者への提言 

理事者フェィスブックから 分析質問と答えに少し時間のずれがありますが、 阿南市理事者がなにをどう把握しているか、明確にするために分析してみます。

「駅周辺の賑わいって何ですか?」

答弁)

➊エリア全体を広く、時間軸を長くとらえた「民間消費額や投資額」

➋住む人・訪れる人・商いする人にとっての「満足度」の高さ

➌その好循環が生まれることでビジネスとしての持続性が成り立つこと

という回答だが、まったく意味が分かりません。


私の指摘)

➊昭和初期には鉄道は花形産業でしたが、時間軸を長くとらえた今では「民間消費額や投資額」すら最底辺です。

➋よってシャッター街となり「満足度」が最底辺です。

➌ビジネスとしての持続しないから閉店だらけです。


答弁)

●まずはエリア全体を一つのお店と捉えると、最初にどんなお客様に対し、いかに喜んでもらうかという「思い」をもって、コンセプト・商品・サービス・価格・PR・流通などを考えなければなりません。


私の指摘)

教科書的な正論はわかりました、では、あなたは阿南駅周辺を、理事者はどんなコンセプトで訴求をしますか?


答弁)

●投資は回収ベースで逆算して行うのが筋です。

●将来的に音楽イベント等とのコラボを考えれば、あえて空白を残す


私の指摘)

いやいや、根底にあるのは移動集客拠点として駅が時代遅れで、廃止される危機感が高まっているなかで、何処が「回収ベースで逆算して行う投資に最適なのか」という根本課題ですよ。

そこがスルーされて、以下のつぎはぎをするのでは、根本解決にもならないし、将来への遺産としても「負債」になるだけですよ。


答弁)

●地元の文化や自然といったアイデンティティに立脚したものが好ましい

●物語によって他にはない価値を見出す

●「図書館機能」と「集合住宅」をコア機能、つまり主力商品の「たたき台」として、それにどんな関連商品やサービスをどのように組み合わせる


指摘)

しかも、「図書館機能」と「集合住宅」をコア機能としていますが、まず、「図書館機能」の分散と統合の策がない、「集合住宅」というものの投資利益効果の数価的エビデンスがない。であるならば、計画が絵空事で終わってしまう危惧が高い。


答弁)

●学び、商い、語らい、食し、子を育て、身体をつくり…など、多様な「コト」との親和性が高く、幸せが続く居場所づくりにつながる



私の指摘)

いやいや、なんでそうなるのかさっぱりわからない。理事者(最高責任者)として、いささか論が雑なのではないでしょうか。駅前という「モノ」が時代遅れで、過疎化していくのに、なんでお書きのような多様な「コト」が花開くのか、さっぱり因果が結びついていない。


私の指摘)話を原点に戻しますが、

①与件は「阿南の中枢地域再開発」ですよね?

②そのために、現在放置されている阿南駅前どうする?ですよね?

③そして、私の提案は鉄道が廃止される危機があるから、「阿南駅前に代わる中枢地域を考えよう」です。

④これから、移動交通の要衝は阿南インターチェンジになりますよね。

⑤だとしたら、阿南インターチェンジを中枢地域として再開発を考えるのが妥当なのでは?

⑥そうしたとき、一体何が障壁になるのか?洗い出して、両案を比較検討したらどうなのか?

⑦そのためには、大至急理事者側も「阿南の中枢地域再開発」プロジェクトを立ち上げては?

こういう論点に対して切り込み、市民が抱く疑問にお答えいただくことを期待しております。 

この再開発問題は最大の争点となるだろう。


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